急成長のソーシャルレンディング|メリットやデメリット、リスクは?
急成長のソーシャルレンディング|メリットやデメリット、リスクは?

お金を借りたい人と貸したい人をネットでつなぐフィンテック、ソーシャルレンディング。借り手は低金利での資金調達を実現でき、貸し手(投資家)は高利回りでの資産運用が期待できることから人気に火がつき、ここ数年で市場規模が急拡大しているサービスです。
銀行の金利が0.1%以下のこの時代に彗星のように現れ、一気に投資のスタンダードへとなりつつあるソーシャルレンディングですが、世界的に見てもまだ10年来の新しいサービスであることから、信用度に欠けるという意見もあります。
先日も、サービス業者であるみんなのクレジットに対する行政処分勧告が下され、始めていいものか、リスクはないのか、と悩む人も多いと思います。そこで今回は、ソーシャルレンディングのメリットとデメリット、リスクについて考えていきます。
目次
ソーシャルレンディングの基本情報
ソーシャルレンディングは、インターネットを使って企画やアイデアに対する資金を募る「クラウドファンディング」の一種とされ、「投資型(融資型)クラウドファンディング」とも呼ばれます。
サービス業者はインターネットを活用し、個人から小口の資金を集め、その資金を原資として、企業や事業・不動産に貸付けを行います。

資金調達企業は毎月の返済時に、あらかじめ決められていた利率の利息を上乗せしてソーシャルレンディングサービス業者に返済を行います。(毎月、利息だけを払って最後に一括で元本を返済する場合もあります。)この上乗せされた利息を個人投資家とサービス業者が分け合うことで、投資家は資産をふやすことができ、業者は利益を得ることができるのです。
投資家にとってのメリット

■利回りが高い
投資家にとってソーシャルレンディングの一番の魅力はやはり高い利回りでしょう。業者や投資先にもよりますが、予定利回り(年率)は5%台から高ければ15%というファンドもあります。他の投資方法と比べても、かなりリスクは低く抑えられた上で高い利回りを得られます。過去3年間貸し倒れが0件という実績も折紙付です。
■少額から投資できる
案件にもよりますが、ソーシャルレンディングは最低1万円からはじめることができます。とりあえず試してみたい、という方でも始めやすいのではないでしょうか。1万円から始められる主な業者は以下です。
■短期投資ができる
各業者から提供されているファンドは、運用期間が数ヶ月といったごく短期のものから1年〜2年程度のものが多いです。比較的はやく結果が見えるので、まずは運用期間が短いファンドに少額投資して試してみるのもいいでしょう。
ただし、表示されている予定利回りは年利なので、運用期間がヶ月単位のものは計算が必要です。例えば、予定利回り10%のファンドで6ヶ月運用、10万円投資となると、実際の還元利回りは5000円ということになります。
■市場動向にいちいち振り回されない
ソーシャルレンディングは一度投資してしまえば満期を迎えるまで特にすることがありません。株や投資信託の値動きに振り回されたりしない点はメリットといえます。ひたすら放置でいいので、かなり楽に資産運用ができます。
■普通個人では投資できない案件に投資できる
都内一等地の不動産に1万円から投資できたり、海外事業のファンドに投資できたりと、普通個人ではなかなか手を出せない案件に小口投資できる点はかなり魅力的です。
投資の基本である分散投資も、ソーシャルレンディングなら問題ないです。この点もリスクを抑えられる大きな利点になりますね。
投資家にとってのデメリット・リスク

■元本保証ではない
他の投資方法と同じように基本的に元本保証の商品ではありません。貸付先の状況によっては元本割れとなるリスクや貸し倒れにより投資したお金を回収できなくなるリスクがあります。しかし先ほども言った通り、過去数年間は貸し倒れは発生しておりません。この点は現時点ではあまり考慮する必要はないかもしれませんね。
■途中解約できない
基本的にほとんどの案件で途中解約はできません。運用期間が比較的短期のものが多いとはいえ、どの程度の額を一気に投資するかは慎重に検討したいものです。
しかし反面、予定を調整しやすいというメリットにもなり得ます。これは投資家のスタイルによります。
■貸付先がわからない
現状、これがもっとも大きなデメリットであるように思えます。
ソーシャルレンディングは法規制上の問題で具体的な投資先は分かりません。複数化と貸付先の匿名化について、監督行政からサービス事業者に対しての指導があるようです。当然投資家の立場からすると、どこに投資するのか分からないため、各案件に対するリスク判断が非常に難しいといえます。
これは業者の信用を測るしかありません。例えばクラウドクレジットやオーナーズブックは大手企業が運営や株主として関わっているため、この辺りはかなり信用が置けるでしょう。
初心者におすすめの業者
以上を踏まえ、ここからはおすすめの業者を紹介します。
投資家の性格も考慮し、低リスク業者と高金利業者をそれぞれピックアップします。
低リスク:オーナーズブック

オーナーズブックは超低リスク業者として、10戦10勝をテーマに業界に君臨しています。不動産に特化しており、不動産のプロが目利きした案件に投資できる仕組みです。
1万円から投資できますし、初心者はまずここ!というような業者ですね!
低リスク:SBIソーシャルレンディング

金融業界最大手のSBIホールディングス株式会社出資のクラウドファンディング業者、SBIソーシャルレンディング。
国内でも古株です。抜群の実績と信頼性をもちます。反面、金利はかなり低いです。

SBIソーシャルレンディング
大手金融グループであるSBIホールディングスの100%出資を受けているため、信頼性と安全性は抜群。
平均利回り | 前月応募数 | 注目度 |
---|---|---|
19位 | 9位 | 13位 |
高金利:クラウドクレジット

クラウドクレジットは高金利の代名詞的な業者です。10~14%くらいのファンドが多いです。
投資型クラウドファンディングをやっている人で口座を持っていない人の方が少ないのではないでしょうか?高金利よりリスクを抑えたい、という方でも利用すべきかとさえ思います。
伊藤忠商事が株主についていることも安心材料です。
高金利:ラッキーバンク

不動産に特化し、全ファンドに担保をつけながらも高金利を可能にしているラッキーバンク。超がつく人気業者です。
ファンドは募集開始から数分〜数十分で満額成立するので、新ファンド紹介のメールが来たらすぐに投資しなければなりません。当然口座を持っておくべき業者です。
昨年LBIリアルティという子会社を設立し、より盤石な体制を整えています。
以上がおすすめの業者です。
ソーシャルレンディング市場は高利回りを実現する資産運用の新たな手法として、今後さらに拡大するでしょう。ファンド応募の競争が激化されない今のうちに始めましょう。