投資でハイリターン(利回り)を出すために各商品の特徴を理解しよう
投資でハイリターン(利回り)を出すために各商品の特徴を理解しよう

クラウドファンディングによる投資では様々な事業やテーマが対象として設定されています。それぞれの商品によってリターンもリスクも違いますから、事前に特徴を掴んでおくことはとても大切なことですね。
今回はクラウドファンディングでがっちり稼ぐために、初心者にも分かりやすくハイリターンを狙うコツをまとめてみました!
目次
クラウドファンディングで投資をする仕組み

クラウドファンディングは個人が小口で投資できる新しい仕組みとして、世界中の投資家に利用される「スタンダード」となりつつあります。また、日本国内ではソーシャルレンディングという名前で広がっています。
改めてクラウドファンディングの仕組みを解説します。
まず、資金を調達したい調達者はクラウドファンディング運営会社に対して必要となる資金の額や事業内容を公開し、運営会社と協議した上で借り入れ期間や返済方法、金利等を決定します。
一方、資金出資者である投資家はまずクラウドファンディング運営会社のWEBサイト等から様々な貸付案件をチェックし、自分の気に入った案件に対してリスクを受け入れられるだけの金額を出資します。
過去に個人向けローンファンドで貸し倒れは発生していましたが、現在は見直され個人向けローンファンドは廃止になりました。そこからは貸し倒れは起きていないのが現実です。金利のいい投資といえど、リスクも限りなく低いのが投資家たちのハートをつかんだのでしょう。
融資型と投資型の違い
クラウドファンディングで投資をする際、融資型と投資型の2種類に大別されます。
・融資型クラウドファンディング
融資型は何か事業を開始したり、拡大したい事業者がその事業資金を募るためにクラウドファンディングを利用するものです。出資者は元金に対する金利をリターンとして受け取ることを目的としています。
日本でソーシャルレンディングと言われるのはこの形態で、事業に出資して儲けを金利で受けるという仕組みです。
・投資型クラウドファンディング
投資型では資金力の乏しいベンチャー企業などが資金の受け手となります。出資者はクラウドファンディング運営会社を介してベンチャー企業の株主となったり、配当金を受け取る事でリターンを得るのです。
将来性はピカイチだけど元での資金がない起業と、その将来性に賭けたい投資家の利害が一致する投資型。最近ようやく国内で解禁され、これから盛り上がりを見せること間違いなしです。
リスクはありますが大きなリターンを望める仕組みですね。
まずは国内向け案件!こんなにも種類があるぞ!
ここからは融資型のクラウドファンディングの説明をしていきます。
投資分野のクラウドファンディングは、その融資・出資先を国内と海外に分けることができます。国内向けは案件数も多く、いろいろなタイプの商品がある一方、海外向けは対象となる国によってリスクもリターンもかなり変化します。
それではまずは国内向け案件の種類について解説していきましょう。初心者の方はまずは国内向けから始めるのが分かりやすくて良いと思いますよ!
不動産事業ローンファンド

現在、国内向けクラウドファンディングの中で最も案件数が多いのがこの不動産事業ローンファンドです。土地開発や集合住宅を建設する不動産事業者の事業運転資金として融資が行われます。物件等の担保が設定される場合がほとんどであることと、最近の不動産価格の上昇により利回りも高く、とても人気となっています。
動産事業ローンファンド

小売業や卸売業に対して融資を行うファンドです。商品の仕入れやその他の事業資金を使徒としてファイナンスが行われます。返済は事業収益から行われますので、対象がどのような事業者であるか可能な限り確認が必要になります。利回りは比較的高く、年率換算6%〜7%がターゲットとして設定される事が多いようです。
中小企業支援ローンファンド

様々な事業内容の中小企業に融資し、その返済利息から利益を得るクラウドファンディングです。中小企業は財務体質が脆弱な場合もあり、ある程度ハイリスク・ハイリターンな案件になります。自分の利用するクラウドファンディング運営会社で、過去にどのような実績があるかは最低限確認しなければいけません。
太陽光発電、風力発電事業ファンド

いわゆるエコ関連、再生可能エネルギー関連事業に対する融資となります。ほんの少し前まではかなり案件数が多かったのですが、ここ最近はやや下火となっています。
電力買取価格の引き下げや、適切な用地があまり残っていない事などが原因と考えられます。あまりリスクが高い案件ではありませんから、見つけた場合は初心者にもオススメと言えます。
その他のローンファンド

その他、国内向けクラウドファンディングにはその都度いろいろな案件が設定されます。例えば「老人介護施設ローンファンド」や「商業施設ローンファンド」等です。
多くの場合不動産事業ローンファンドに近い形態となりますが、その業務の特殊性から利回りやリスクに若干の違いは発生しますのでチェックしておきましょう。
国内向けクラウドファンディングの選び方のコツ!

国内向けは種類、案件数ともにとても多いので初心者の方は目移りしてしまうと思います。しかもほとんどがリスク極小なのでつい、投入する金額を多くしてしまいがちです。
利用するクラウドファンディング運営会社、案件のタイプは可能な限り分散することを心がけましょう。これは株や投資信託でも同様ですが「同じカゴに卵を盛ってはいけない」のです。分散投資で、万が一の場合のリスクの備えることは投資家としては当然の心がけです。
そして、利回りだけでなく融資期間や保証・担保の有無まで確認するようにしましょう。利回りは大きな判断基準ですが、そればかりに目を向けてしまうと思わぬリスクに直面します。
海外を対象とした商品にも幅広い種類がある!
これまでは国内のクラウドファンディング商品について解説してきましたが、実は海外を対象にした商品も続々と開発されているのです。海外には海外独自のリスクや特徴があります。日本国内を対象としたものと比べ、その危険性はなかなか肌感覚では分からないかもしれませんが、細かくチェックしていくと思わぬお宝案件を見つけられることもしょっちゅうあるのです。
食わず嫌いではもったいなさ過ぎる、海外向けクラウドファンディング商品について解説していきましょう。
海外小口債務者支援ファンド

海外の小口債務者を支援することを目的としたファンドでは、対象国の優良債務者に対して資金の借り換えや、債務の早期完済を支援する目的で資金を融資し、その利息によって収益を得ます。
南米の一部や発展途上国では未だ金融インフラが日本や欧米先進国のように発展しておらず、優良債務者であるにも関わらず資金繰りが悪化し返済滞る事が珍しくありません。そこで、この優良小口債務者の資金繰りを改善し、そこから対価を得ようとすることは社会的意義が大きく、また高い利回りも狙うことが出来るのです。
海外不動産開発事業ファンド

新興国やリゾート地では新たな不動産開発事業が数多く起ち上がっています。特にココ数年は中国の富裕層が海外のリゾート地で豪遊する機会も多く、不動産開発事業は活況を呈しているのです。
海外不動産事業ファンドでは、これら様々な開発事業に資金を融資し、利息収益を得ることを目的としているのです。対象国は様々ですが、比較的リスクが少なく短期的に大きな収益を狙える案件が多いようです。
海外インフラ開発事業ファンド

新興国では大きなインフラ開発事業ファンドが時折海外からの資金を一部受け入れています。インフラ開発では民間だけでなく当該国の行政も協力しながら進められることが多いので、このインフラ開発事業ファンドもリスクは小さめと言えます。
案件自体があまり数が多くないのですが、もし募集を見かけたら資金を投じてみるのも悪い選択ではありませんね。もちろん、利回りやどの国のどんなインフラ開発を対象としているのかは最低限チェックしましょう。
海外金融事業者支援ファンド

海外の金融機関に対する融資を行うファンドです。主に海外版の消費者金融業者が対象となります。リスクとしてはかなり高い部類に入る商品で、クラウドファンディング上級者以外はあまり手を出すことはオススメしません。
海外金融事業者支援ファンドが成功するかどうかは、政情不安な国が対象であるばあい世界経済や地政学的リスクの変化がかなり影響します。マクロ経済に精通している方であればチャレンジしてみる価値はあると言えます。
海外中小企業支援ファンド

その名の通り、海外の中小企業に対して融資を行うファンドとなっています。こちらもややリスクは高く、日本国内向けの中小企業支援ファンドよりも更に上級者向けの案件と言えます。
海外の中小企業に関する情報はほとんど日本では手に入りません。そのため、リスクを計ることが投資家にはかなり難しく、クラウドファンディング運営会社の力量を信用するしか手がないのがネックと言えるでしょう。
海外向けクラウドファンディングの選び方のコツ!

海外向けクラウドファンディング案件では、利回りが年率で10%を超えるものも多く、かなり魅力的なラインナップとなっています。
もちろん、高い利回りの背景にはそれなりのリスクもあります。全般通して言えることはやはり情報量の少なさですね。これに関しては運営会社の過去の実績をしっかりと確認し、元本割れ等が起きていないことを確認しなければいけません。
また、通貨が円建てなのか、それとも外貨建てなのか。外貨建てなのであれば為替ヘッジは入っているのかどうかも絶対に確認が必要です。外貨建てで為替ヘッジが入っていない場合、案件続行中に強烈な円高が発生すると投資家側からすればマイナス金利になってしまいかねません。この点にも注意が必要となりますね。
投資型クラウドファンディングは今後の展開に注目!
ここまでの説明は基本的に融資型(貸付型)のクラウドファンディングの内容になります。現在の市場規模としては9割以上が融資型であり、要は貸したお金の利息で収益を得ることを目的としているわけですね。
その一方で今後急速な規模の拡大が見込まれているのが投資型のクラウドファンディングです。これはベンチャー企業等に出資し、その見返りとして株式を受取り、そこから発生する配当金や株式売却益によって収益を得るタイプの商品です。
ハイテク企業が続々参加?テクノロジー立国復活の予感
ここ数年、ハイテク分野では多くのイノベーションが生まれています。ドローンや3Dプリンター、VR(仮想現実)、AR(拡張現実)、スマートウォッチ等々、数え上げればキリが無いほどです。
これらの多くはアメリカ企業が生み出した物ですが、このアメリカの「新しい物を生み出す力」の背景には数多くの小さなベンチャー企業の存在があるのです。
アメリカのベンチャー企業はクラウドファンディングを駆使して積極的に自らをアピールすると共に資金を調達しています。資金と彼らの独創性のあるアイディアが結びつき、世界をアッと言わせるような新しい商品やサービスが生まれているのです。もちろん、事業が成功した際にはクラウドファンディングの資金の出し手には巨大な利益が転がり込みます。
日本でも急ピッチで進められる法整備

このような動きを日本にも取り入れようというのが現在、政府主導で進められている投資型クラウドファンディングに関する規制緩和なのです。
近い将来、クラウドファンディングによってベンチャー企業を支援し、収益を得るという投資方法は一般的なものになるでしょう。おそらく、現在の株式市場と同程度、もしくはそれ以上の規模となるのは間違い無いと考えられるのです。
各商品の組み合わせでリスクとリターンをコントロールする

ここまで紹介してきた通り、クラウドファンディングにはたくさんの商品があり、それぞれリスクやリターンが異なります。似たような案件であっても、運営会社によって利回りの設定が大きく異ることも珍しくありません。
初心者の方はまずは3〜4つの案件に資金を最小金額だけ投入する所から始めるのをオススメします。そして可能であればそのうちの1件は海外向けにしてみると良いでしょう。また、2つはリスクの低い国内向け不動産事業ローンタイプがオススメです。
ハイリターンを狙うためにはどうしてもリスクを大きく取らなければなりません。しかし、案件を可能な限り分散することによって、比較的簡単に、初心者でも大きなリターンを短い期間で手に入れることが可能なのです。