キックスターターの大成功・大失敗例。返金トラブルは必至か。
キックスターターの大成功・大失敗例。返金トラブルは必至か。

クラウドファンディングと言えばキックスターター!と言われるほどに世界を席巻するキックスターター。
話題のプロジェクト、最新のテクノロジーを輩出しつづける巨大市場の新たなる可能性とそれをめぐる成功と失敗を検証します。
キックスターターとは?

キックスターターとはネット経由で広くお金や人材を集める「クラウドファンディング」というサービスの一つで、手軽に資金調達が行えるサービスを提供することで急成長している企業です。
クラウドファンディング自体には投資型や購入型などいくつか形態がありますが、キックスターターは主に購入型と言って、作成される予定のアイデアに投資し、完成品をリターンとして得るという、「購入」のような形です。集まった資金を元に製品やサービスを作り、出資してくれた人たちに優先的に付加価値を付けて提供していきます。
もちろん出資していない人たちにも展開していきますが、出資者より多少価格が高い場合や特典が無いなど差がつけられていることが多いです。
キックスターターのプロジェクトと成功
キックスターターではアイデア次第で莫大な資金を調達することが出来ます。中には開始わずかで数億の出資を集めたプロジェクトも。
Pebble Time
その最たる例として Pebble Time があります。
最終的には20億円以上の出資を集めることに成功し、キックスターター史上最高額を叩き出しました。

もちろんキックスターター自体もプロジェクトの質を維持するため、審査に通ったものだけをプロジェクトとして出しており、審査の為のハードルもそれなりに高いものとなっています。その為、アイデアだけでなくそれを成功に導くプロセスなども事前に練られていることが重要です。
最近ではプロジェクトの登録をサポートするを専門に扱う事業も立ち上がるなど、キックスターター界隈はとても盛況を博しています。
キックスターターの失敗と返金
もちろん成功ばかりの華々しい世界ということはなく、その裏には失敗に終わるプロジェクトも多数あります。資金が集まれば成功なのか、プロジェクト自体を成功させた時点で達成と見なすかは立場によって変わりますが、キックスターターが公表しているプロジェクトの成功率は5割を切っています。
中には、資金集めの時点で失敗したものや、資金は集まっても見通しの甘さからプロジェクトを完遂できず失敗した例などがあります。またプロジェクト自体は成功していますが、最初に謳われていた機能やサービスを省いたもの、技術的な問題からデザインを変更したものなどもありました。
ZANO
最後までやり遂げられたからと言って期待通りのモノやサービスが手元に届く保障はありません。
有名な例としては「ZANO」という手のひらに乗るサイズのドローン開発プロジェクトがあります。4億円以上の資金を集めてプロジェクト自体は成立しましたが、出資者の元に届いたドローンは壁にぶつかったりドローンカメラの質が悪くまともに扱えるものではなかったそうです。
キックスターターとしても問題が発生した場合は当事者同士での解決や返金を行うようにアナウンスしていますが、実際には海外の方を相手に返金を行うのはかなりハードルが高く、手間と考えると諦めた方が良いかもしれません。
それでもキックスターターは大人気

キックスターターは今までの資金調達と大きく異なりそのハードルを大きく下げました。
プロジェクト誕生の瞬間に立ち会う事が出来るだけではなく、今までにない製作者との距離の近さを体験出来ます。
今までの様に出来上がったものを買うのではなく、一緒にプロジェクトを育て成功の瞬間に立ち会ってみたいと思いませんか?