外資系金融マンの本気のクラウドファンディング投資記録とポートフォリオ
外資系金融マンの本気のクラウドファンディング投資記録とポートフォリオ

どうも、はじめまして!「ManiMani ~外資系金融マンが本気でお金を考える」という金融系ブログを運営しているA氏と申します。
このたびこちらのWebサイト運営者様からのお声がけがあり、私のクラウドファンディング経験談、及び投資商品全般のことを書かせてもらうことになりました。さまざまな金融商品で投資・運用する私が最近もっともハマっているのが、まさにこのクラウドファンディングです。特に「融資型」のクラウドファンディングへの投資額を増やしている最中です。
目次
投資を始めて12年が経過したA氏の投資遍歴
本題のクラウドファンディングについて書く前に、私の投資の経歴を振り返るとともに、クラウドファンディングにハマるに至った経緯について書きたいと思います。
私が投資を始めたのが今から12年前の2005年でした。
あの頃の日本は小泉内閣のもと日本経済の見通しが明るくなりつつあり、それに合わせて株価も上昇の一途をたどっていました。ちょうど時を同じくして数多くのネット証券会社が立ち上がり、個人投資家による株式投資ブームに沸いていました。
株式投資で損失、時間の浪費

ネット証券に口座開設した私は、株式投資の専門誌を片手に見よう見まねで様々な日本株に投資をしました。時折、利益が出る銘柄もありましたが、全体的に収支はマイナスになる傾向にありました。
そして今振り返ると、株取引により生じた損失よりも大きく損をしたと思うのが時間です。仕事中も保有銘柄の株価動向が気になって仕方なく、会社のPC上には常にYahoo Financeが開いてました。業務中もチラチラとわき見するような状態で、時間を無駄に使っている状況でした。
FXでインカムゲインの素晴らしさを知る

株式投資を始めて1~2年経ち、2006年を過ぎると日本ではFXブームが訪れ、間もなくして私もFXを始めました。
FXでインカムゲインという利益の考え方に出会いました。FXを始める前までは、金融商品といえば投資対象の価値の上下動で損得が決まるものと思っていました。しかしFXにはスワップ利益という考え方があり、通貨間の金利差に応じて毎日スワップ利益を得られるという仕組みがありました。
特に2006年当時は、オーストラリアドルやニュージーランドドルを日本円で買えば年換算で6%~8%ものスワップ利益を得ることができました。定期的に確実に積みあがっていく利益=インカムゲインの良さを知った瞬間です。
しかし2007年~2008年に生じたサブプライムローン問題~リーマンショックの一連の金融問題により、FX相場は大荒れとなりました。その影響を受けて各国の金利も大幅に下がり、オーストラリアドルなどの高金利通貨のインカムゲインも魅力がなくなってしまいました。
投資信託で長期投資の重要性を再認識

各国金利が下がったことでFXにおけるインカムゲインの魅力がなくなったため、2011年あたりから、資金をFXとは別に移して運用することにしました。ここで私は個人投資家の基本に立ち戻り、長期で積み立てることで威力を発揮する投資信託に投資することにしました。
先進国株式を中心に、手数料の安いインデックス投信を毎月積み立てていきました。短期で見れば損をすることもありましたが、長期で見れば毎年着実に利益を出すことができました。
ここまで個別株 → FX → 投資信託の順で私の投資歴は進んできました。これらの経験から得た最大の気付きは、インデックス投資信託のように安定的に収益をあげられる投資を見つけることが、私のような個人投資家にとって大切だということです。
個別株やFXなど市場の動きが激しい投資先は、儲けを出す時は大きい反面、損を出す時も大きく、時には全資産を失うことさえあります。プロ投資家に比べて時間も情報も限られる個人投信家は、無理せず安定的に資産を増やせる投資商品・投資方法を軸に資産を増やすべきだというのが、私の持論となりました。
クラウドファンディングに恋をした☆

無理せず安定的に増やせる投資商品をインデックス投資信託以外にも探していたところ、2015年のある時に『クラウドファンディング』や『ソーシャルレンディング』という単語をよく見かけるようになりました。
気になって調べてみたところ、個人投資家が企業や個人に対する投資・融資を通じて資産運用をするという、新しいタイプの投資商品でした。しかもクラウドファンディングの市場では年換算利回り5%以上といった高利回りが当たり前であり、案件によっては担保付きで安全性も高いというふれ込みでした。
0%金利の世の中で年換算利回り5%なんて、確実に嘘くさいですよね。場合によっては詐欺の恐れもあるのでは?と最初は疑ってかかりました。しかし、クラウドファンディングの運営企業の中には東証一部上場企業のグループ会社や伊藤忠商事から出資を受けた会社もあります。クチコミで体験談を調べても遅延や貸倒れが起きているといった悪いウワサもほとんど無い状況でした。
「クラウドファンディングが年換算利回り5%以上なんて嘘だ!」という第一印象でしたが、調べれば調べるほど私の疑いの目が興味の目に変わっていきました。
これは恋かも?と思うようになりました。(って大げさか、、、)

新たな投資の1つとして注目を集めているクラウドファンディング。ここでは、実際の利用者の口コミはどのようなものなのかをまとめています。
クラウドファンディングとは?
クラウドファンディングは個人投資家が企業や個人に対する投資・融資を行うためのプラットフォームです。
クラウドファンディングの内訳
一言でクラウドファンディングと言っても大きく分けると『購入型』、『寄付型』、『投資型』の3つのタイプがあります。さらに投資型の内訳として『事業投資型』、『融資型』、『株式投資型』の3のタイプがあります。
日本で最もマーケットが発達しているのは融資型クラウドファンディングであり、わたしも『融資型』をメインにクラウドファンディングに投資してます。(融資型クラウドファンディングは別名ソーシャルレンディングと呼ばれることがある)
私が使っている融資型クラウドファンディング

私が使う融資型クラウドファンディングの口座をまとめたのが下表となります。
業者名 | 特徴 |
maneo | 融資型クラウドファンディングの老舗。会員数・成立金額ともに業界トップ。GMOクリック証券とも提携し、さらなる拡大を目指す。 |
アメリカンファンディング | maneoグループの新興クラウドファンディング。アメリカ不動産関連の事業者に対する融資を中心とする。日本国内案件に比べて利回りが高く、担保はアメリカの不動産。 |
みんなのクレジット | 2016年にサービス開始したばかりだが、豊富なキャッシュバックキャンペーンで話題になっている。キャッシュバックキャンペーンとうまく組みあわせれば、年換算利回り10%越え・20%越えもある。 |
Crowdcredit | 海外を中心に案件種類は最も豊富で、ペルーやカメルーンなど先進国以外も投資対象となっており、年換算利回り10%越えの案件も多数ある。 |
トラストレンディング | 業界では異例のシステム開発業と兼業のクラウドファンディング会社。国内案件にも関わらず年換算利回り10%前後の案件が多い。案件数が少なく、たまに募集されてもわずか数分で満額へ到達してしまう。 |
クラウドファンディングの運用実績を公開!
ここからは私のクラウドファンディングの運用実績を公開します。(2017年2月時点)
maneo
運用開始時期 | 投資元本 | 累計分配額 | 現在残高 | 案件平均利回り |
2015年5月 | 500,000円 | 26,500円 | 526,450円 | 5.5% |
ソーシャルレンディングの中でmaneoに最も大きな金額を投資しており、これまで3件ほど完済され投資金額が戻ってきました。運用するなかで問題を感じる機会もなく、非常に安定した運用ができていると思います。
アメリカンファンディング
運用開始時期 | 投資元本 | 累計分配額 | 現在残高 | 案件平均利回り |
2016年8月 | 300,000円 | 7,200円 | 307,200円 | 9.5% |
maneoの次に投資したのがアメリカンファンディングでした。まだ完済された案件はありませんが、2017年2月末に初の完済案件が出る予定です。 アメリカンファンディングはmaneoより利回りが高いことが魅力ですが、ここまでは特段リスクを感じたことはありません。
みんなのクレジット
運用開始時期 | 投資元本 | 累計分配額 | 現在残高 | 案件平均利回り |
2016年10月 | 150,000円 | 18,028円※ | 168,028円 | 6.0% |
2016年10月から運用を始めたばかりなので完済された案件はありませんが、分配金は問題なく入ってきています。 また、「※」の分配金の中にはキャッシュバックキャンペーンで受け取った15,000円を含んでいます。
Crowdcredit
運用開始時期 | 投資元本 | 累計分配額 | 現在残高 | 案件平均利回り |
2016年10月 | 100,000円 | 0円※ | 100,000円 | 10.5% |
平均利回り10.5%と、私が行っているクラウドファンディングで最も利回りが高いのがCrowdcreditです。 累計分配額「※」が0円となっている理由は、運用は開始されているものの、分配開始が2017年5月を予定しているためです。 正直、分配の開始月は気にしてなかったので、ちょっと誤算でした。。。
トラストレンディング
運用開始時期 | 投資元本 | 累計分配額 | 現在残高 | 案件平均利回り |
未だ購入できず | 0円 | 0円 | 0円 | 0% |
トラストレンディングは案件数が少なく、仮に案件が募集された際も、ものの数分で売り切れてしまうほどの人気ぶりのため、投資実行できていません。案件募集開始時刻になってマイページにアクセスするとフリーズし、画面が動くようになったと思ったら既に完売しているような状況で、なかなか投資の権利を得ることができません。
他のマイ金融商品との比較を公開!
ここからは私の金融商品ポートフォリオを俯瞰し、クラウドファンディングが占める割合や、騰落率の推移などを見ていきたいと思います。
マイ金融商品に占める割合

わたしが保有する金融商品分類は以下の通り4つあります。(預金や保険を除く)
- ・投資信託
- ・クラウドファンディング
- ・ロボアドバイザー
- ・仮想通貨
全体の割合は下図のようになってます。ソーシャルレンディングは全体の約25%を占めており、私にとって大変重要な投資先です。

2016年度の騰落率比較

クラウドファンディングは株式や投資信託と比べると大きなリターンは期待できない一方で、案件選択さえ間違えなければ安定的に利益をあげられる投資商品です。安定的に利益をあげられることを理解していただくために、クラウドファンディングで運用した際の資産の推移と、投資信託で運用した際の資産の推移の比較をお見せしたいと思います。
下のグラフは、私の2016年度クラウドファンディング:maneoと投資信託の騰落率推移をあらわしています。年初の評価額に対して資産が上下を繰り返しながら年末を迎える様が見て取れると思います。(投資信託:先進国株式、先進国債券、日本株式、海外REITで構成)

このグラフから両金融商品について以下の2つの特徴を読み解くことができます。
- ・投資信託は株式や為替の影響を受けて大きくプラスやマイナスへ変動しながら推移する
- ・クラウドファンディングは安定的に収益を積み上げながら推移する
クラウドファンディングと投資信託の年末時点の騰落率がほぼ一致したのは偶然ですが(笑)、クラウドファンディングの安定的な収益性を理解してもらえたのではないでしょうか。
クラウドファンディングの今後に対する考察
近年、クラウドファンディングに投資する人の増加に合わせて、クラウドファンディング会社の増加も顕著になっています。わたしの感覚では、2016年は毎月のように新しいクラウドファンディングのサービスが立ち上がる状況にあったような気がします。今後、クラウドファンディング業界でいったい何が起こりうるでしょうか?
クラウドファンディング会社の淘汰が始まる?

数多くの新規クラウドファンディング会社が登場し競争が激化してくることで、クラウドファンディング会社の淘汰が始まることが予想されます。つまりいくつかのクラウドファンディング会社が倒産する可能性があるということです。
そんななか、まず投資家として気を付けなければならないのが、倒産する可能性のあるクラウドファンディング会社に多額を投資しないことです。万一、クラウドファンディング会社が倒産すれば、預け入れている全資産を失うことだってあり得ます。
生き残るクラウドファンディング会社を選ぶ方法

将来的にクラウドファンディング会社が淘汰される時代がやってくると仮説をおいた場合、投資家にとって必要な行動は生き残るクラウドファンディング会社を見つけて、そこをメインに投資していくことです。
では、どのような会社が生き残る会社となるのでしょうか?わたしはクラウドファンディング会社を以下の3つの視点でチェックを行うことで、その会社の将来性を予想しています。
- ・株主構成
- ・代表取締役の経歴
- ・各案件の説明の丁寧さ
株主構成は外部企業の出資などが入っていれば、第3者によるチェックが行われるため、安全性が高まります。代表取締役の経歴は、過去に事業を失敗させてないか?反社会的勢力でないか?などのチェックを行います。最後に投資案件の説明の丁寧さを見て、貸出案件の審査をしっかり行えているかチェックしています。
参考に現在わたしが投資しているクラウドファンディングにおける将来性の信用度はというと、maneo>Crowdcredit>アメリカンファンディング>トラストレンディング>みんなのクレジットの順番です。あくまでわたし個人の評価なのであしからず。
今年はさらにクラウドファンディングへ投資します!
既にわたしのポートフォリオの25%がクラウドファンディングとなっていますが、2016年の安定収益っぷりをうけて、今年はさらに投資金額を増やしたいと考えてます。
経済的にも政治的にも不透明さを増すなかで、やはり安定的に収益を積み上げてくれる投資商品が必要です。昨年1年の運用を通じて、まさにクラウドファンディングは安定的に収益を積み上げる役割を担ってくれるものと期待しています。
ただしクラウドファンディングも金融商品ですから、下手すると投資元本を失う恐れだってあるわけです。クラウドファンディング会社や投資案件はしっかり見極めたうえで、投資していきたいと思います。
以上、お金の専門ブログManiManiの筆者であるA氏より、クラウドファンディングの情報提供でした。
それでは!